「最近、急に耳がキーンとするんです」
そう話して来院されたのは60代の女性でした。
以前、突発性難聴と診断された経験があり、 その際は鍼灸治療で症状が改善したそうです。しかし、 その後通院をやめてしまい、 今回再び耳の不調が現れたとのことでした。
今回のお悩み
主な症状は
・耳がキーンと鳴る
・耳の違和感が続く
・集中しづらい
という状態でした。
耳鳴りというと「耳の病気」と考えられがちですが、 実際には体の状態が大きく関係していることも少なくありません。
耳鳴りの原因は耳だけではない
体の状態を確認すると、
・首の動きが悪い
・頭の位置が前に出ている
・腕から胸にかけて強い緊張がある
という特徴が見られました。
特に気になったのが首の一番上にある「上部頸椎」の動きです。
カギとなる上部頸椎
上部頸椎は頭を支える重要な関節で、
・血流
・神経の働き
・自律神経のバランス
に深く関わっています。
スマホやパソコン作業、長時間の同じ姿勢が続くと、 この部分の動きが悪くなりやすくなります。
すると首周辺の筋肉が緊張し、 耳周辺の血流や神経の働きにも影響を与える可能性があります。
その結果として、
・耳鳴り
・めまい
・耳の詰まった感じ
などが現れることがあります。
見落とされやすい「ディープアームライン」
さらに今回のケースで特徴的だったのが、 腕の深い部分の筋膜ラインである「ディープアームライン」 の緊張です。
このラインは
手 → 前腕 → 腕 → 胸 → 首
というように連続してつながっています。
つまり、
腕の緊張が首に影響し、結果として耳に症状が出ることがあるのです。
耳鳴りが起きていた理由
今回のケースでは、
・上部頸椎のズレ
・ディープアームラインの緊張
・首の可動域制限
これらが重なり、 耳周辺の環境が悪くなっていたと考えられました。
耳だけを見てもなかなか改善しない理由は、 こうした全身のつながりにある場合が少なくありません。
耳鳴りがある人がやりがちな習慣
耳鳴りが続いている方に共通して多いのが、
・長時間のスマホ操作
・腕に力が入りっぱなし
・食いしばりや歯ぎしり
・ストレスによる緊張
といった習慣です。
これらは首や腕の緊張を強め、 症状を長引かせる原因になることがあります。
今回の施術
今回は
・上部頸椎の調整
・腕~胸にかけての筋膜調整
・全身のバランス調整
を中心に行いました。
強い刺激を加えるのではなく、 体のつながりを整えながら負担を減らしていきました。
施術後の変化
施術後には、
「さっきより耳の感じが違います」
と変化を実感していただけました。
もちろん耳鳴りはさまざまな原因が関係するため、 一度で全てが改善するわけではありません。
しかし、耳だけではなく首や腕、 姿勢まで含めて体全体を整えることで変化が現れるケースは少なく ありません。
まとめ
耳がキーンとする症状は、 必ずしも耳だけに原因があるとは限りません。
特に、
・上部頸椎の機能低下
・ディープアームラインの硬さ
などが関係していることがあります。
検査では異常が見つからないのに症状が続いている方は、一度「 体全体のバランス」という視点から見直してみることも大切です。
耳の不調は、体からのサインかもしれません。






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